
自社のホームページを開いたら、見慣れない画面が表示された。あるいは、いつまで待っても真っ白なまま。取引先から「ページが見られない」と連絡が入った。
こうした場面では、どうしても慌ててしまいます。ただ、原因によって対応は大きく変わりますし、確認の順番を知っておくだけで、復旧までの時間は短くなります。
この記事では、表示されなくなったときに、まず何を確認すればよいかを整理します。
最初に「どこまで見えないのか」を確かめる
いちばん最初にしたいのは、問題の範囲を確かめることです。ご自身の環境だけの問題であることも、実は少なくありません。
次の順に試してみてください。
別の回線で開いてみる。会社のパソコンで見えない場合、スマートフォンで、社内の無線接続を切った状態(携帯電話の回線)で開いてみます。これで見えるなら、社内の通信設備や、社内で使っている機器の設定が関係している可能性があります。
別の端末・別の人に確認してもらう。他の社員の方や、社外の方に見てもらいます。全員が見られないのか、一部だけなのかで、原因の範囲が変わります。
一部のページだけかを確認する。トップページは見えるが特定のページだけ見えない、という場合は、そのページに関わる部分だけの問題である可能性が高くなります。
症状から考えられること
表示のされ方によって、原因の見当がつくことがあります。
まったくつながらない、いつまでも読み込み中 サーバー側で問題が起きているか、契約が切れている可能性があります。
「見つかりません」といった案内が表示される ページの住所が変わったか、そのページが削除されている場合に出ます。ホームページ全体で出る場合は、別の原因が考えられます。
真っ白な画面になる プログラムの側でエラーが起きている場合によく見られる症状です。直前に更新や設定変更をしていないかを思い出してみてください。
「保護されていない通信」「安全ではありません」と警告が出る 通信を暗号化する仕組み(SSL)の期限が切れている可能性が高い症状です。
文字だけが並び、レイアウトが崩れている 見た目を整えている部分が読み込めていない状態です。更新の途中や、部分的な不具合で起こります。
確認しておきたい5つの点
範囲と症状が分かったら、次の点を順に確認します。
1. 直前に何をしたか
もっとも手がかりになる情報です。ご自身や社内の別の方が、直前に何か操作していないでしょうか。管理画面での更新、設定の変更、ページの削除、新しい機能の追加などです。
心当たりがある場合は、その操作を元に戻すことで解決することが多くあります。
2. 契約の期限
ドメイン(インターネット上の住所にあたるもの)、サーバー、SSLは、それぞれ契約期限があります。いずれかが切れると、ホームページは見えなくなります。
更新の案内メールが、退職した方のアドレスや、普段見ていないアドレス宛に届いていた、というケースは実際によくあります。
3. 支払いの状況
契約は続いていても、登録しているクレジットカードの有効期限が切れていて、引き落としができていない場合があります。カードを更新した際に、各種サービスへの登録変更が漏れることは珍しくありません。
4. サーバー会社側の障害情報
契約しているサーバー会社が、障害やメンテナンスの情報を公開している場合があります。自社だけの問題ではないこともありますので、確認してみてください。この場合は、こちらでできることはなく、復旧を待つことになります。
5. 社内で他に管理している方がいないか
複数の担当者がいる場合、別の方が作業中である可能性があります。連絡を取り合ってから対応を始めるほうが、行き違いを防げます。
問い合わせるときに伝えるとよい情報
制作会社やサーバー会社に連絡する際、次の情報がそろっていると、確認が早く進みます。
- いつから見られなくなったか(気づいた時刻)
- どの端末・どの回線で確認したか、他の方はどうか
- 表示されているエラーの文言(画面を撮影しておくと確実です)
- 直前に行った操作の心当たり
- 見られないページのアドレス(全体か、一部か)
特にエラーの文言は、原因を絞り込むうえで大きな手がかりになります。「エラーが出ている」というだけの伝え方よりも、画面をそのまま送っていただくほうが確実です。
慌ててやらないほうがよいこと
早く直したい気持ちから、かえって状況を複雑にしてしまうことがあります。次の点にご注意ください。
設定をあちこち変更する。何を変えたか分からなくなると、元に戻すことも、原因を調べることも難しくなります。
同じ操作を何度も繰り返す。更新のボタンを繰り返し押すと、処理が重なって別の不具合を招くことがあります。
思いつくままに機能を削除する。関係のない部分を消してしまうと、復旧後に別の問題が残ります。
原因の見当がつかない場合は、操作を止めて、状況をそのまま伝えるのがもっとも早い解決につながります。
起きる前にしておける備え
トラブルは避けきれませんが、備えておくことで影響は小さくできます。
- ドメイン・サーバー・SSLの契約期限と、通知の届く先を一覧にしておく
- データの控えがどこに、どの頻度で保管されているかを把握しておく
- 緊急時の連絡先と、対応してもらえる時間帯を確認しておく
- 管理画面へのログイン情報を、担当者以外も参照できる形で保管しておく
最後の点は、担当者が不在のときに手が出せなくなる原因として、実際によく見られます。
まとめ
ホームページが表示されなくなったときは、まず「どこまで見えないのか」を確かめ、症状を手がかりに原因の見当をつけます。そのうえで、直前の操作、契約の期限、支払いの状況、サーバー会社の障害情報、社内の作業状況を確認していきます。
原因が分からない場合は、無理に設定を触らず、状況をそのまま伝えることが復旧への近道です。日ごろから契約期限と連絡先を整理しておくと、いざというときに落ち着いて対応できます。
