
言葉が合っていなければ、内容は届きません
どれだけ丁寧に書かれたページでも、お客様が検索する言葉と接点がなければ読まれることはありません。検索キーワードを考える作業は、内容を書き始める前の、いわば下準備にあたります。
ここで大切なのは、「自社が使いたい言葉」ではなく「お客様が実際に入力する言葉」を出発点にすることです。この2つは、思っている以上に離れています。
業界の言葉と、お客様の言葉
社内で日常的に使っている言葉は、お客様には通じていないことがあります。
- 業界側の表現:業務システム、CMS導入、リニューアル案件
- お客様側の表現:エクセル管理 限界、自分で更新できる ホームページ、ホームページ 作り直し
どちらも同じことを指していますが、検索窓に入力されるのは後者です。専門的な言葉ほど、それを知っている人しか使いません。つまり、その言葉だけで書かれたページは、すでに知識のある人にしか届かないことになります。
まずは、自社のサービスを説明する言い方を、なるべく日常的な表現に置き換えてみてください。それが最初の候補になります。
お客様の言葉を集める4つの方法
想像だけで考えるより、実際に使われている言葉を集めるほうが確実です。手間をかけずにできる方法を挙げます。
1. 問い合わせや商談の記録を見返す
いちばん確かな情報源です。お客様から届いたメールや、打ち合わせのメモに書かれている表現は、そのまま検索されている言葉に近いと考えられます。
2. 検索窓の候補表示を使う
検索窓に言葉を入力すると、その続きの候補がいくつか表示されます。これは実際によく検索されている組み合わせをもとにしているため、生きた情報として参考になります。
3. 検索結果の下部を見る
検索結果のページを下までたどると、関連する検索語がまとめて表示されることがあります。自社では思いつかなかった言い回しが見つかることもあります。
4. 社内の別部署に聞いてみる
営業や事務など、日ごろお客様と接している人が使っている表現には、現場の言葉が残っています。
選ぶときの3つの基準
集めた言葉をすべて狙う必要はありません。次の3点で絞り込みます。
検索する人の目的がはっきりしているか
「ホームページ」だけでは、作りたいのか、直したいのか、勉強したいのかが分かりません。一方「ホームページ 制作 費用 相場」なら、目的が明確です。目的がはっきりしている言葉のほうが、内容を書きやすく、読んだ人の役にも立ちます。
自社が答えられる内容か
検索されている数が多くても、自社の経験や実績から書けることがなければ、内容の薄いページになってしまいます。実際に対応してきたことと重なる言葉を選びます。
言葉の長さのバランス
「システム開発」のような短い言葉は検索する人が多い反面、同じ言葉を扱うページの数も多いため、上位に並ぶのは簡単ではありません。「在庫管理 システム 中小企業」のように言葉を組み合わせると、検索する人は減りますが、目的が近い人に届きやすくなります。
規模の大きくない会社の場合、後者を中心に積み重ねていくほうが現実的です。
検索する人の目的は同じではありません
同じサービスを探している人でも、検索する段階によって知りたいことは変わります。大きく3つに分けて考えると整理しやすくなります。
知りたい段階
「ホームページ 費用 相場」「業務システム とは」のように、まず情報を集めている段階です。この段階の人に問い合わせを促しても、まだ早すぎます。疑問に丁寧に答える内容が適しています。
比べている段階
「ホームページ制作 依頼 注意点」「システム 自社開発 既製品 違い」のように、選び方の基準を探している段階です。判断材料を整理して示すと役に立ちます。
決めている段階
「◯◯市 ホームページ制作」のように、具体的な依頼先を探している段階です。この段階の人には、対応できる内容や進め方、連絡手段が分かりやすく示されていることが重要になります。
自社のホームページに「知りたい段階」向けの内容しかなければ、比べている人の役には立ちません。逆に依頼を前提としたページばかりでは、情報を集めている段階の人には届きません。3つの段階それぞれに、受け皿となるページがあるかを見直してみてください。
選んだ言葉は書き留めておきます
一度考えた言葉は、忘れないように記録しておくことをおすすめします。表計算ソフトなどで、次の項目を並べておくだけで十分です。
- 狙う言葉
- 検索する人の目的(どの段階か)
- 対応するページ(まだなければ空欄)
- 公開した日
こうしておくと、同じ言葉で似たページを重複して作ってしまう事態を防げます。担当者が変わったときの引き継ぎにも役立ちます。
ホームページへの反映のしかた
選んだ言葉は、次の場所に自然な形で入れていきます。
- ページのタイトル
- 見出し
- 導入部分の文章
ここで注意したいのが、詰め込みすぎないことです。同じ言葉を不自然に繰り返した文章は、読みにくいうえに評価も下がります。目安として、声に出して読んだときに違和感がなければ問題ありません。
1ページにつき、狙う言葉は1つか2つに絞ってください。あれもこれもと欲張ると、何について書かれたページなのかが伝わりにくくなります。複数の言葉を狙いたい場合は、ページを分けるほうが結果的にうまくいきます。
まとめ
検索キーワードを考える作業は、お客様の困りごとを言葉にしていく作業でもあります。手元にある問い合わせの記録から始めるだけでも、十分な材料が見つかるはずです。
言葉が決まったら、その疑問に答える内容を1ページずつ用意していく。この積み重ねが、検索から見つけてもらうための土台になります。
